コンセプトが明確なミズノのストリングの一つであるM-スムース 65Rをレビューしてみます。
ミズノのストリングは表記がわかりやすい。種類が少ないってのもあるけど。数字は線径、数字の後に付くアルファベットとカラーは方向性を表している。例えば65Rであれば、線径が0.65mmで、R = Repulsion = 反発系。
ミズノのストリングカテゴリーはこんな感じ。
- H = Hold (イエロー) = コントロール系
- R = Repulsion (ブルー) = スピード系
- S = Stiff(レッド) = パワー系
65Rのキャッチフレーズは「狙えるカウンタードライブ」。ストリングの説明文はこんな表現。
高い弾き性能と一瞬の球持ちを高次元で融合
ハイスピード系ストリング。
説明文から主にダブルスを意識して開発されたストリングだと想像出来る。
パラメーターはこんな感じ。10段階評価。ラインナップが少ないから正直あんまり意味がない気もするけど。
実打レビュー
ストリングの使用テンションは主に縦が26-28ポンドで、横のテンションはストリングパターンやラケットによって微妙に変化しています。基本はプレストレッチは無しですが、場合によっては最大で10%かけて使っている場合があります。
ストリング自体の表面はコーティングされているけど、ザラツキ感を感じる。
物理的にストリング自体は硬め。同じミズノの65Hより硬い。そのおかげかタッチは速めで、反発性、シャトルを反発させる能力は高い。いわゆる弾き能力は数ある反発系でも上位に入る。
ストリング自体の性質はある程度打球音に反映される。超高音というわけではないけど、反発系特有の金属音にムチを打ったような独特なサウンド。
ナノジー98とか粘りがある反発系ではなく、もっとシャープで速い。一瞬グッと入る感じはあるけど、ある程度パワーがあってコンパクトスイングが出来る人でないと反発の速さに間に合わない。速くてトルクもあるから、タッチとスピートが速いドライブが打てるなーと言った感じ。
スマッシュは打ちごたえもあってシャトルは走る。ただ、シャトルのキャッチ感が薄いからいわゆる「滑る」感じは多め。ここら辺は反発性と硬さによる等価交換かな。
正確な耐久性についてレビューするのは結構至難の業。アルティマよりは上とだけは断言出来る。
それとテンション保持性についてもあんまり極端な傾向がなければ特にコメントは控える方向性で行こうかと。ラケット、ストリングパターン、ノット、テンション、プレストの有無、ストリングマシーン、気温や湿度、使用状況などが同条件を前提に、数日から数十日かけてRT300やERT300みたいなダイナミックテンションメーターで面圧を計測し、出てきた数値を比べて初めてコメント出来るみたいなものなので。
管理人の一言
この硬さと反発性はほかではあんまりみない。他社の反発系と棲み分けが出来てるように感じる。BG66系とも違うし、リーニンのN65やビクターのVBS-66Nとも違う。個人的にはナノジー98の硬い(スピードアップ)バージョンと言った感じ。
シャープさとトルクのバランスがナイス。ナノジー98やVBS-66Nよりパワーが欲しい、N65より反発が欲しいみたいな人にお勧め。より掴み感が欲しい人はライゾニック65もしくはキズナのD66ラスティで。
ラケットに関して言えば、硬すぎるラケットだと、弾きすぎる+コントロールが付けにくく、暴れる感じがあるかもしれない。ラケットとの相性は検討が必要。
入門者にはお勧め出来ないけど、ダブルスで速い展開を得意としている人はより大きなアドバンテージになるかと。
ストリングのマトリックス図(2023/06/06 更新)
色んなストリングと比べながら随時更新しています。異論は常に認めますのでコメントまで。