【Prince / プリンス】コートアームズ D-XR 実打レビュー

2018年の11月に発売された、コートアームズのアップグレードバージョン。アームズの旧モデルと、中国バージョンも所有しているので先ずはこの最新モデルからレビューして行きます。

公式スペック&テクノロジー

4U5のみの展開で、バランス表記はヘッドヘビー。フレックス(硬さ)はMIDDLEとあるけど、硬めです。

前作と大きく変わった点はフレーム部がエアロ形状+テキストリームカーボンを使用している点。日本企画の中国製。値段は定価28000円とかなりの強気。

Prince コートアームズ D XR スペック5 min

Prince コートアームズ D XR スペック1

テキストリームカーボンテクノロジー

カーボン素材は日本企業の専売特許だけど、テキストリームカーボンはスウェーデンのオーキシン社が提供している。F1やロードバイク、航空素材としても使われている最高級素材の1つ。カーボン密度が高く、少ない体積で高い耐久性を誇っているとのこと。

スーパーファインスリムトルク

釣具メーカー最大手の1つDAIWA製のシャフトを使用。ゴルフシャフトを作ってたり、シマノほどの技術はないけど、カーボン成形に関しては長い歴史を有している。細くて、剛性が高く、精度が高いからブレが少ないらしい。

パーフェクトリング

限りなく真円に近いシャフト。DAIWAの高い成形技術により実現したらしい。

実測スペック

所有している現物を計測しました。AC102のグリップ+VBS-66N (Victor) に、Yonexアンダーラップを2周巻いています。

重量(4U5) 87.4グラム
バランスポイント 約312mm
シャフト経 7mm前後
フレーム厚 (12時) 9.5mm
フレーム厚(3時) 10.0mm

残念ながらスイングウェイトは見つかりませんでした。

重量

重量は87.4グラム。4U主流の重量だけど前作より重くなっている。ブランドによるけど、3Uよりの4Uと言った具合。

Prince コートアームズ D XR 重量2 min

シャフト

シャフトはハンドル根本からわずかにテーパーがかかってフレームにかけて太くなっている感じ。最も細い所で6.95mmくらいだからおそらく6.8mmくらいのシャフトとして設計したのかな。

Prince コートアームズ D XR シャフト min

フレーム

ラケット面はエアロ形状で薄めだけど、厚みはある。グロメット部は空気抵抗を減らす為にフレーム根本近くまで溝が入っている。

Prince コートアームズ D XR ラケット面 min

フレームの大きさ。縦方向はナノレイ900とほぼ同じ。横幅が若干狭くなっている。コンパクトフレームではない。

Prince コートアームズ D XR ラケット面2 min

グリップエンドはこんな感じ。中国バージョンは使って数回で接着剤が剥がれてロゴがぽろり。

Prince コートアームズ D XR グリップ min

実打レビュー

ガットは管理人愛用のVictor VBS-66Nを26ポンドで張っています。

結論から言うと、「固くて弾きにくいラケット」。シャフト自体はナノレイ900と比べると硬くはないんだけど、恐らくフレームが細く、かつ硬いから打っていていい意味でない硬さを感じる。球持ちは良くはない。

それとラケット面が大きいけど、スイートスポットがなんとなく小さく感じた。正直前作の方が弾いて使いやすい。

パワー&トルク

初めはスマッシュから。確かにパワーヒッター向けというだけあって、スイートスポットで捉えればシャトルの伸びはある。だけど、打っていて若干手に響く感じがする。ここは前作と似ている点。BG65とか更に柔らかいガットを使えばもう少しだけ違うのかもしれない。

似たスペックのカスタムエッジタイプK(3Uだけど重量差は2グラムくらい)の方が良い意味でしなってシャトルが伸びる。

ドライブは可もなく不可もなくと言った感じ。球持ちがあまり良くないので、球離れは速い。ヘッドヘビーなので少しもっさりした感じ。重量配分のせいかな。

コントロール

クリアは芯で捉えれば想像を超えるくらい飛んで行く。いつも感覚で打つと軽くバックラインを超えてしまった。打ってる感じとシャトルの飛びに落差があるので、慣れるまで少し違和感有り。

カット類は打ちやすい。シャフトとフレームの硬さで、ブレがほとんど無いから、シャフトの柔らかさを意識せずに打てる。あと、硬さ故の感度の良さもカットやドロップの打ちやすさに寄与しているかもしれない。

ネット前。ヘッドヘビー+感度が良いのでシャトルを感じながら打てる。

振り抜き

振り抜きはこのクラスのラケットにしては良い方。フレームが硬め+エアロフレームなので風を切る感じ。

前作に比べて重量がアップしている事と、重量配分の関係でヘッドヘビー感は増している。カスタムエッジタイプKの方が振り抜きが良いかと。

管理人の一言

一般的な4Uより若干重いです。いわゆる4Uのヘッドヘビーは他にも良いラケットが勢揃いなので敢えてプリンスを買うかと言われると見た目以外に光る点が見いだせない。28000円という価格から考えても。

厳しく言えば、バドミントンラケットに対しての研究不足だな、と言った感じ。エアロフレームや見た目を良くして、流行りを追っているが、打ってて楽しくない。プリンス自体がどういう方向性のラケットを作りたいのかコンセプトが見えてこない。

良い点を言えば、塗装は前作に比べて格段にかっこ良くなっている。細かい点まで綺麗に塗装されている。それと芯ブレもないし、品質自体に問題はない。使っている人が少ないので他の人と違うラケットを使いたい人にはいいかもしれない。

DAIWAのシャフトって観点は個人的に結構好きなんだけど。シマノやG-Loomisだったらなおのこと良し。だけど、僕は現時点ではプリンスを買うことは無いかな。

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