【ミズノ】フォルティウス 10クイック 実打レビュー

生ける伝説ヘンドラ・セティアワン選手がミズノと契約してから作成された記念すべき一本目。このシリーズからフラッグシップモデルに限り岐阜県養老工場での生産がスタートしました。

ツアーの感触が良かったのでかなり期待して入手してからもうすぐ1年。それなりに使い込んできたのでレビューしていきます。

公式スペック&テクノロジー

今作のFORTIUS 10QUICKは先代のツアーシリーズと違い強気の4U規格のみの展開。推奨テンションや全長など特に大きな変化は無し。

FLEXはSTIFF。この表記は正直わかりにくい。メンズのフラッグシップモデルは全てSTIFF。表記はヘッドヘビー。ある程度個体差があるようだけど、スイングウェイトがヘッド寄りの一本はずっしり感があってツアーの3Uと大差ない感覚。

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フォルティウス10クイック スペック

マトリックスはこんな感じ。

フォルティウス10クイック マトリックス

トルクテクノロジー

このシリーズからねじれに注目した「トルクテクノロジー」という独自の基準を新たに打ち出してきた。今までとは少し違った観点からラケットを選ぶ助けになるかもしれない。

フォルティウス10 テクノロジー1

M フュージョン

ミズノフュージョンという意味なのかな。カーボンとレジンの一体性をナノレベルで向上したプリプレグ(カーボンシート)ってとこでしょうか。

フォルティウス10 テクノロジー2

ビヨンドフォースシステム

例えると、フィギアのスピンみたいな?手を広げてその場でシュルリとまわると慣性がついて遅くなるけど、手を閉じて回ると慣性モーメントが下がって速く回れる。軸に重心を置いて慣性を減らす=スイングの回転スピードが上がるというアイデア。

勿論オーバヘッド系もそうだけど、バックやフォアへ持ち変える(ラケットを指で回転させる)時なんかにも貢献するであろうはずのテクノロジー。

目の付け所が他社には無いミズノらしさが出てるけど、正直自分は体感出来ていない

フォルティウス10 テクノロジー3

実測スペック

10クイックは限定カラーを含めて3本所有しています。嬉しい事に日本製になってからばらつきが解消されたように思えます。自分が所有している3本の使用感はほとんど変わりません。

ストロンググリップ(AC133)+ナノジー98にアンダーラップを2週巻いています。全て元グリップは全て剥がしています。

因みにツアーと同じくグリップ長は210mmでした。

スイングウェイトはプロショップユゲさんを参考にしてみて下さい。

重量(U5) 約83.7グラム
バランスポイント 約322mm
シャフト経 6.9mm前後
フレーム厚 (12時) 11.6mm
フレーム厚(3時) 11.3mm

重量

一般的な4U重量。3本ともほとんどバラつきがない。流石日本製。

フォルティウス10クイック レビュー2

シャフトの太さ

前作とは違いシャフト径は平均的なサイズに変更している様子。おおよそで6.8mmくらい。塗装を入れて6.9mm弱と言った感じでしょうか。

シャフトの違いもあってツアーとは別物と言ってもOKなくらい違う打球感。

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フレーム&ラケット面

フレームデザインはミズノらしいザ・ボックス。フレーム厚が大幅に増していて、ナノフレア700に迫る厚み。今作はシャフトというよりはフレームで弾きを稼いでいる気がする。厚みとバランスのせいか、振り抜きはツアーとは比べるまでもなく悪くなっている。

ラケット面は前作と同じで56インチ&エアログルーブ=フレーム下部までグロメットヘッドが隠れる仕様。

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塗装

マットとグロスのコンビネーションは相変わらず。10クイックに関して言えば悪くない仕上がり。ところどころに日本製・養老工場製をアピールしに来ている。

オリンピック記念カラーはダークブルーがベース。アクセントにゴールド&ピンク。まぁ、うん。そんなに好きな配色ではない。配色数が多すぎてまとまりがない。

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実打レビュー

アルティマで1ヶ月くらい、ナノジー98で半年強使ってきました。ガットテンションは27ポンド。

ツアーの残影を見ながら使い始めた頃は若干の失望もあり、現在は別物という認識に至っています。

結論から言うと「カリッとヘッドヘビー」。打球感はカリッとして硬め。周りを見渡しても、高い面の安定性+シャトル離れが早いカリッとしたタッチのラケットってほとんど無いような気がします。そういう意味では特徴があるラケット。

パワー&トルク

この面の安定性+ヘッドの重さ感から相まって上からの球は得意。球持ちがいい系のラケットとはまた違った打球感。

スマッシュ。スペック的な観点から言ってもそこそこの球が打てる。シャフト自体はツアーFに近い硬さだけど、ガチガチではないから曲げられるパワーと技術があれば後衛でも速度のある球が打てるかと。ただし、シャトルの伸びは少し物足りない

上からの打球感はツアーVに近いけど、あそこまでの弾き感は無い。

前作のツアーのようなグッとシャトルを押す感覚は薄いから多少の慣れが必要。精度の高い球が打ちやすいので完全後衛というよりもミドルコートでの展開に強いイメージ。

ドライブ。弾きのタイプはナノレイ900やオーラスピード90Kなんかに近い硬いタッチ。もっと面が安定していて、フレームで球をホールドしている感じ。ツアーほどではないけど、必要十分に弾きは良い。

ヘッドが効いているから厚みのあるドライブが打てる。ただし、振り抜きが悪いのと重さが相まって、前でシャトルと取りにくい。身体能力で勝負する系の人には向かないかもしれない。どちらかというと考えて読みベースでゲームを作っていく人向け。筋力があればコンパクトスイングでもかなり威力のある球が打てるんじゃないかな。

コントロール

クリア。基礎ができていれば普通に飛ばせる。面も安定してるからブレにくい

カット&ドロップ。球離れが早いのでグッとシャトルの方向を変えたりするのには技術がいるかも。ダブルスだと遅いドロップやカットはあんまり使わないからノープロブレム。ツアーより感度が向上しているのでガットがシャトルを触っている解像度は増している

レシーブ。レシーブのコントロール性能高め。シャフトも硬め+フレームで飛ばせるおかげか、コンパクトなレシーブでも飛距離が稼げる。

振り抜き

設計的に振り抜きに関してはあまり考慮に入れていいないような。そういう意味でも根本的なコンセプトがツアーとは異なるんじゃないかな。ボックスフレーム+厚いフレーム+ヘッドヘビーと言った要因からも振り抜きはお世辞にも良いとは言えない。自分的には振り抜きは良いラケットの重要な要素ではないかな。

管理人の一言

ダブルスのレジェンド、セティアワン選手が使っているのでダブルス前衛向けかなと思いきや、一般的な前衛ラケットとはコンセプトが違うラケットと言った印象。

連続攻撃で決めていくというよりは相手の弱点を突く精度の高い球をシャープに打っていくようなイメージ。個人的にはコンパクトなスイングでもしっかりシャトルを掴んで速度が出る点が好きかな。

ヘッドヘビー。だけどタッチは硬め、球離れは早い。そいういう意味で「クイック」という名称が付いているのでしょうか。

猛者揃いのヘッドヘビーダブルス向けラケットでもそこそこ独自の色が出ているかと。88Sよりパリッと硬く速いスマッシュが打てて、JS12二代目より面の安定感がある。だけど、88Sほど速くもなく、88Dほど重いスマッシュは打てない。JS12二代目みたいなキレの良さ+パリッと感があるわけでもない。

強いて言えばアストロクス100ZZと比べると割と近いかもしれない。100ZZより若干カリッとしてる。

シングルスでも使えないことはないけど、球離れの速さはコントロールに影響する気がする。やっぱりダブルス向け。硬めで速いタッチが好きだけど、上からの球も捨てたくない人におすすめ。正直前衛・後衛って区分けしにくい。前衛でもスタイルによってハマる人はいると思う。一球一球考えて打つ人にとっては10QUICK、凄くいいんじゃないかな。

使いこなすにはある程度の筋力やコンパクトなスイングが要求されるので、前作のツアーより難易度は向上しているかもしれない。

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