2019年からスタートした新シリーズドライブX。その第二段として発売されたドライブX 8S。7Kがいい感じだったので8Sも発売されてすぐに購入してみました。「S」なのでコンセプトとしてはスピード系という位置付けになります。
公式スペック&テクノロジー
ガットテンションなどのスペックや値段は7Kと同じ。硬さが7Kよりマイル。ちなみに日本では4Uのみの取り扱い。中国では3Uも発売されています。
8Sの品番はDX-8S。マトリックスで言うと丁度真ん中くらい。
テクノロジーに関しても7Kとほぼ同じ。連続グロメットが省略されています。詳細は下記をご参照。
実測スペック
所有している4U5を計測してみました。
ウェットグリップ (AC108)+ナノジー98にYonexアンダーラップを2周巻いてます。
バランスポイントはグリップエンドから測定しています。
重量(4U5) | 84.9グラム |
バランスポイント | 約313mm |
シャフト経 | 6.95mm前後 |
フレーム厚 (12時) | 10.56mm |
フレーム厚(3時) | 10.35mm |
重量
84.9グラム。平均的な4Uの重量。
シャフトの太さ
シャフト径も7Kと同じ6.8mm。
フレーム&ラケット面
フレームサイズ、グロメットの位置や、溝の切り替わりなど7Kと全く同じ。同じ型を使ってるっぽい。連続グロメットは実装されていない。
塗装
個人的に塗装が最大の魅力。細かいラメが入ったパープル系をベースに、バブルガム系の派手なピンクが差し色。所々にアクセントでホログラムステッカーが張ってある。デザインのパターンもシンプルでいい感じ。パープル系の塗装って結構少ない気がする。
実打レビュー
2019年の年末頃に購入してもうすぐ一年半くらい。7Kより柔らかく仕上がっており、女性や力が少ない男性でも使いやすく仕上がっています。
一言でいうと「パープルなハイパーナノX 6SP」。打球感やシャフトの柔らかさなどうり二つ。
パワー&トルク
4Uのバランスは大方7Kと同じ。自分の固体はややヘッド重めでシャフトは硬すぎない。リーニン系の柔かさとは少し違うけど。しなるだけあってそんなに力をいれなくても打ちやすい。
パワーのある人からするとほんのり遅延を感じるかもしれない。スマッシュスピードも本当に普通。別にこれといって速くもないけど、面もそこそこ安定しているからコントロールも付けやすい。
全体的な柔らかさで弾きもそんなに良くないからドライブはあんまり気持ち良くなかった。グッと一球ずつ考えて打つ人にはいいかもしれないけど、スピードと命名するわりには全然スピードモデルじゃない。どういうコンセプトで作ったのか開発者に聞いてみたい。
コントロール
ビクターは硬目パリッとしたラケット=コントロール系という方向で設定されているような気がする。アークセイバーなんかはヨネックスのコントロール系ラケットの代表だけど、バリバリに硬いわけでもない。そういう観点から言うと8Sはオールラウンドなコントロール系ラケットの部類に入れてもいいんじゃないかと。
普通のボックスフレームでそれなりにシャフトもしなるのでクリアーもそこそこ飛ぶし、ロブなんかも上げやすい。可もなく不可もなくといった印象。
ハンドリング
上述しているけど、スピード系のラケットで発売してるけど全然スピード的な要素は感じられない。自分の個体は結構ヘッドヘビー寄りってのも関係あるかもしれない。3Uだったらもっとダルさを感じるかもしれない。
管理人の一言
中国ではハイパーナノX 6SPなんかと同じジャンルで「糖水拍」なんて呼ばれています。誰にでも扱いやすいクセの少ないラケットと言った意味合いでしょうか。全てのジャンルで「普通」という言葉が当てはまるラケットです。
個人的にはハイパーナノX 6SPから進化をあまり感じられず敢えて8Sを選ぶ理由はカラーと価格以外見当たらないかなーと言った感じ。同じ硬さや打球感で言えばアストロクス77が近いと思います。全体的な仕上がりはアストロクス77に軍配が上がるでしょう。コスパはもちろん8S。一万円台前半で買える。
ポジティブに言えば、7Kが硬すぎる、人と被らないオシャレなカラーのラケットが欲しい人にお勧め。ある程度女性もターゲットに入れて開発されてそう。
Victorの表ではライト気味のように見えたのでNF700に近いのかなと思ってましたがAX77に近いとは…バド僕さんのレビューはとても勉強になります。今度AX77の4Uを試打してみて、気に入ったらG6が好みなのでこれを買ってみようと思います。
ビクターはわりと個体差があるのでなんとも言えませんが、一球さんのスイングウェイトを見るとイーブン〜ヘッドライトくらいになっていますね。購入されましたら是非感想をお願いします!