奥原希望さん専用モデルと言っても過言ではないアルティウスのフラッグシップモデル。FEELSなる4Uショートも発売しているようだけど、このレビューは3UのFEEL。購入してからそこそこ使ってきたのでレビューしてみます。
公式スペック
アルティウスの後に付く数字や名前に似たものが多く分かりにくいラインナップなのがキツイ。
スペック値を見るとT8。いつも使ってるツアー?や11クイックに比べると捩れやすい=シャフトがしなりやすい。
ミズノのインタビューを見てると、やはり市販品と選手仕様は違うんだなーと。まぁ当たり前と言えば当たり前。例えば、レーシングカーなんかは乗る人やサーキットにあわせてチューニングされてるし。ラケットも同じかと。
ミズノ公式: バドミントンラケット開発チーム
実測スペック
元グリップは消去して、アンダーラップを2回重ねて、ストロンググリップ(AC133)を巻いています。ストリングはM-S65Hを縦27ポンドで。
グリップ長 | 200mm |
重量(3U5) | 92.5グラム, 90.3グラム |
バランスポイント | 約295mm |
シャフト経 | 7.1mm前後 |
フレーム厚 (12時) | 11.5mm |
フレーム厚(3時) | 11.4mm |
バランス
重量は3Uでヘッドヘビー的なバランスウェイトだけど、実際の使用感はそんなにヘッドヘビーな感じはしない。
シャフト
塗装込みで7.14mmくらいなので実際のシャフトは7mmかと。硬すぎないけど、ダルい感じもない。
フレーム&ラケット面
王道のボックスフレーム。シャフト近くまで溝が入っていて見た目がナイス。フレームとシャフトのジョイントがやや厚め。
塗装
別にミズノに傾倒していてベタ褒めするわけではないけど、かなりカッコいい部類に入るかと。東京五輪限定カラーなんかはアイスブルーと渋いスモーキーチックなブルーに赤の差し色。僅かにゴールドをちりばめて、色味は抑えつつ、マットとグロスを使い分けて変化も感じる。ロゴはへアライン風に仕上げていて芸が細かい。素直にカッコいい。
実打レビュー
悪く言えば特徴が薄く、良く言えば繊細なラケット。またはロブとクリアに特化したラケットみたいな表現もありかもしれない。
パワー&トルク
パワーをこめればこめた分だけシャトルに伝えてくれる、みたいなラケットではないのは確か。ラケットのしなりを理解して打たないと角度が付かなかったり、力が抜ける感じはする。女性やジュニアなんかは逆にラケットの重さとしなりが助けてくれて力をそこまで入れなくてもスマッシュやクリアが打ちやすい印象。欠点といえばスイートスポットを外した時に微震動が結構あること。
自分レベルで恐縮だけど、そこそこしなるのでスイングスピードに限界は感じる。そもそもスマッシャーはこのラケットを使わないと思うけど。
テンポ
最近意識しているラケットのしなりなんかをメインにテンポ=リズムの速さをコメントして見る。01FEELはシングルスを意識して作られてるテンポかな。ダブルスみたいに、パパパって感じではなく、タンッ、タンッ、タンッって感じ。ダブルス的な展開は若干弱いけど、ゆっくり目のミックスなんかでも使えるかも。
コントロール
打った時の粘り感は結構あって、ググっと粘る感じ。タッチも繊細で解像度は高め。カット系全般も打ちやすい。個人的にはこのある程度の重さとバランスがコントロールの良さに寄与していると。特に下からのロブとクリア時のシャトルの軌道は美しい。
管理人の一言
正直購入した直後はこのラケットの良さが殆どわかりませんでした。微震動も気になったし、スマッシュも物足りなく、微妙なダルさもあって。だけど、使い込んでくうちに、ロブやクリアの精度、タッチの繊細さなんかに気がついて、現在はおじさん達とのドロップ&クリア戦に多用しています。クリアやロブなんかがメインだと3Uはやっぱり楽。個人的には打球感うんぬんよりも見た目がイケてるなと。
シングルス向けだと思うけど、大きくコートを使う女子ダブルスプレイヤーや、前述したドロップ&クリアみたいな戦術メインの男子ダブルスなんかにお勧め。ボルトリックグランツほどのオートマチック感は無いけど、クリアとロブは気持ちよく飛ばせます。スイートスポットが結構シビアなので初心者にはあんまりお勧め出来ないので悪しからず。
個人的な興味だけど、奥原さん本人が使ってるラケット打ってみたいなー。