【ヨネックス】アストロクス88S, 88S Pro, 88D, 88D Pro, 99, 99 Pro 比較レビュー

2018年に発売されたアストロクスのダブルス向けラケット88S, 88D。その後同じ年の秋ごろにシングルス向けにアストロクス99が発売されました。

ヨネックスのフラッグシップラケットということであまりに多くのレビューがあったので詳細なスペックなどは割愛します。ダブルスメインで遊んでるアマチュアバドラーの私感レビューになります。

一番使用時間の長かったアストロクス88Sと88Sプロから。

88S & 88Sプロ

AX88S

88Sはイヨンデ先生がヨネックスと契約して、開発に携わった的な広告動画を見てすぐに購入。ガットもナノジー98, G-TONE, VBS-66など色々使ってきました。

88Dや99に比べると全体的な硬さがややマイルドなので、アストロクス上級モデルの中でも使いやすい部類に入るかと。

3Uの場合少し中途半端間があった。アークセイバー11との立ち位置が少し不透明。ラケット長が5mm短くて、新しいカーボン素材や重量配分の再構成なんかを謳ってるけど、11と同じボックスフレーム&イーブン寄りのヘッドヘビー。実際にどちらも使ってたけど、買い替えるほどの利点は感じなかった。

4Uはある意味独特。イーブンバランス+ボックスフレームで、ここまで全体的にソリッドな4Uラケットはあまり見たことがない。自分は体格もアジア人では悪くない方だと思うけど、フルスイングでもまだ性能を生かしきれてないと思わせるようなソリッド感。アストロクス全般に言えるけど「プロ用の道具」って感じ。打球感は硬すぎず、微振動だったり、フレームのブレをほとんど感じない。使用者のパワーを伝えたい分だけ素直に伝えてくれる。こういうラケットは今のところヨネックスしか作れないかも。

個人的な感想としては、似たスペックの他社ラケットと比べて弾き感もそんなに強くないし、スマッシュも別に特筆すべき点がない。軽くないしナノフレアとかと立ち位置が違うからそこまで速くもない。使ってて格段面白いラケットではない。使用者の能力を増幅させるような要素も少なく感じる。

アマチュアでダブルス向けならもっと「楽しい」ラケットが他にもあるから今はほとんど使わなった。

AX88S Pro

そんなこんなで2021年88Sプロが発売。88Dプロとどちらを買うか悩んだけど、カラーが好みという理由で88Sプロを先に購入。

88Sプロは面白くて新しい。フォルティウスツアーぶりに出会った面白いラケット。68ホールへ変更+サイドのグロメットホールを2本通せるグロメットに変更。ガットの隙間が大きくなった事でたわみやすくなった事に加えて、ホール内のズレでシャトルとガットの接触時間を長くするという発想。とんちが効いてる。

88Sプロに関しては体感レベルで球持ちが良い。他のラケットでは感じた事のない打球感。初めは弾かないし、飛ばないなーと思ってたけどタイミングを理解するとググッと球を好きな方向に動かせる。

飛びにくい問題はガットのテンションを上げる事である程度対応出来る。シャフトも細くなっているおかげで前作より全体的にしなり感がある。慣れればコンパクトなモーションでも飛ばしやすい。

前作の88Sは正直とりわけ印象的ではなかったけど、88Sプロは他にはない個性が光るラケット。99プロも同じようなグロメットパターンだけど、バランスの違い、フレームやシャフトの微調整?で88Sプロよりも飛ばしやすくかつ球持ちがいい。スマッシュは99プロの方が確実に打ちやすいし安定するけど、88Sプロの方が速くて柔らかさがある。4Uだとバランスもイーブン寄りだから88Sプロの優位性はある。ダブルス的な意味でのコントロール性が他のラケットとは頭一つ抜けてる感じ。

ネガティブな点を言えばクセがある。慣れるまで少し時間が必要なのは確か。それとシャフトが細くなってソリッド感が少し和らいでる。

ガットはBG80みたいな硬いガットの相性が好いかもしれない。次回張ってみる予定。

無印の88Sとはまた別のラケットだからアップグレードというより、新しい方向性を示したラケット其の一と言った位置づけ。このフレームシステムが将来的に新しい標準となるか否か。自分は結構好きです。

88D & 88Dプロ

AX88D

クラブで使用率が高いラケットが88Dの4U。そもそもZフォース2使ってる人結構多かったからボルトリックの後続モデルであるアストロクスのヘッドヘビーモデルを使うのは必然なのかもしれない。

発売してすぐに3Uを購入。個体差もあったと思うけどスーパーヘッドヘビー。ほんと斧って感じ。ホワイトベースの新色は重すぎたバランスを変えてきた。

4Uはクセも少ないヘッドヘビー。プロの道具感はかなりある。色気を振りまいてない質実剛健って感じ。だからここがとりわけ優れていて最高ってポイントはあんまり無い。逆に言えばここまでソリッド感にあふれてブレが無いラケットを作れるヨネックスの凄さは感じる。

ぶっちゃげアマチュアレベルだと性能を引き出しにくいラケット。ある程度打てる人じゃないと使ってて面白くはないかも。

スマッシュを芯で当てた時は快感。上からの球はAX99といい勝負。旧カラーの場合99よりヘッドが重め。ダブルスだとヘッドヘビーすぎるラケットは厳しいけど、攻撃力が欲しいという微妙な要求を埋めてくれるポジションにあるラケットかな。

AX88D Pro

一般的な目線で言えばAX88D Proの4Uは好きな人が多いかも。前作よりしなやかで弾く。ラケットがしなる感じも掴みやすい。

88Dプロもサイドのグロメットホールを大きくして球持ちを向上してるけど、88Sほどのホールド感はない。それよりも弾きだったり振り抜きの方の変化に目が留まった。

スマッシュなんかは88Dの厚みは若干なくなってるけどガットにパワーが集まってる感(タメ?)は向上している。シングルスでも安定して使えそう。

ちなみに99プロとはまた違った打球感。88Dプロの方が球離れが速い。個体差があると思うけど、自分の所持している4Uは99プロの方がヘッドが重く打球感も厚め。ここら辺は誤差範囲内で好みだし、バランスも近いからどっちでもいいかもしれない。

4Uの99プロと88Dプロどっちがお勧め?って聞かれたら見た目で選んで下さいって答えるかな。

AX99 & AX99プロ

AX99

シングルス向けの名器。買う予定はなかったんだけどリーチョンウェイの限定モデルがカッコよすぎて購入。

名器ではあるんだけど、これと言ってコメントしにくいラケット。現在のシングルス選手の要求に応えて、バランスや打球感を微調整して発売されたプロ用の道具。Zフォースの時代、現代とプレイスタイルや選手の好みも変化している。ヨネックスのラケットを見るとプレイスタイルに関して時代の流れを感じる事が出来るのが面白い。もしくはヨネックスが流れを作ってるのかもしれない。

打球感はざっくり言えば、硬くソリッド。スイングスピードが上がるとしなりを感じる事が出来る。基礎がなかったり、振り抜けない、リストが弱い人が打つと硬くて飛ばないラケットと言った印象を持つかも。この硬さと微妙な粘り、ヘッドの重さなど、よく考えられた設計。実際に打った時のブレをほとんど感じない。クリアーなんかを打つとわかるけど、奇麗に打ちたい方向に力が乗って飛ばせる。

99プロと違ってグロメット数は定番の76ホール。面のたわみ感は99プロより少ないし、弾きも良い。シングルス的な意味でコントロール性が極めて高いラケットと言えるかな。

中国ではマーケティング効果もあって初心者から上級者まで漏れなく使ってる人をみかける。個人的に99は使いやすい部類には入らないラケットだと思うけど。むしろ使い手を選ぶラケット。スマッシュを速くしたかったらZフォース2の方が全然使いやすい。

ダブルスで言えば、4Uなら使えなくはないけど、敢えて99を使う理由があまり思い浮かばない。桃田さんのファンとかそいう理由以外では。

自分は4Uを購入したけど、4Uのヘッドヘビーの個体もしくは3Uを使わないと真価はわかりにくいかも。

AX99 Pro

アストロクス100ZZよりもフラッグシップモデル感が出てる広告。桃田さんモデルと言っても過言ではない。

88Sプロと同じグロメットホールの配置で球持ち感が向上。4Uの場合無印の99よりヘッドヘビー感が強い。打球感は明らかに前作とは違う。シャフトの硬さは変わらない、もしくはシャフトが細い分だけ靭性が若干増している感じがするけど、打球感は前作より柔らかい。グッと入る感じ。

この打球感は88Sプロと同じく、フレームのグロメット数を76ホールから68ホールに変更した事に加えて、再度のグロメットホールをダブル仕様に変更した事から来ている。

確かに打球感は88Sプロに似てるけど、シャフトの硬さやバランスも違うし、ヘッドの入り方も微妙に違う。スマッシュは独特の打球音で打ってて気持ちがいい。「ロブ」にこだわって開発したと公式で宣伝してたけど、自分レベルでは残念ながらあまり分からなかった。

クリアやスマッシュのブレのなさは相変わらず健在。普通に欠点が見当たらない良ラケット。このラケットと88Sプロを使ってヨネックスはバドミントンのリーディングカンパニーなんだなと見せつけられた感がある。

4Uはダブルスでも使えると思う。無印の99よりレシーブがしやすくなってる。個人的には女子ダブルスに結構マッチしているラケットかもしれない。そこまでスピードは求められていないし、むしろクリアやドロップ、スマッシュを安定して打てる必要が99プロとマッチしているかなと。

今まではシャフトのしなりで球を持たせて打つ、もしくはフレームの変形で球を持たせて打つようなラケットが開発されてきたけど、今回ヨネックスはシャフトは柔らかすぎず、フレームを大きく変形させずにシャトルを持たせて打つというまた新しいジャンルを築いてきた。利点としてはシャフトもフレームも変形しすぎないからコントロール性が保たれかつシャトルとガットの接触時間が向上するという点かと。68ホールだけにガットが切れやすいかもしれないけど。

今後多くのユーザーに使われて、どういう風に受け入れられていくか楽しみ。

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