2020年の10月頃に発売されたフォルティウスの上級者用モデル。ミズノも一部の選手で人気な5U+ヘッドヘビーと言ったラケットをリリースしてきました。
日本製フラッグシップモデルの5Uという事で期待に胸を膨らませて使い始めたフォルティウス 20をレビューしていきます。
公式スペック&テクノロジー
上級者モデルだけあってミズノ養老工場謹製。
5Uでも27ポンドまで張れる。残念な点がグリップ。G6しか選べない。ここら辺は9000Iの真似をしなくていいのに。男性が使用する事はあんまり考慮にいれてないのかな。因にナノフレア800LTはG5も選べる。
トルクテクノロジー
「ねじれ」に注目してラケットの使用感を標準化している。これはミズノ独特のアプローチ。フォルティウス20はアルティウス01フィールと同じねじれやすさ。
実測スペック
パワーグリップ (AC133)+ナノジー98にYonexアンダーラップを2周巻いてます(元グリップ無し)。
バランスポイントはグリップエンドから測定しています。
重量(5U6) | 83.4グラム |
バランスポイント | 約297MM |
シャフト経 | 6.9MM前後 |
フレーム厚 (12時) | 10.5MM |
フレーム厚(3時) | 10.4MM |
重量
グリップのせいか僅かに重め。4Uと言える重さ。
シャフトの太さ
実計測で6.9-7.0mmくらい。だとすると塗装を含めて6.8mmのシャフトを採用しているのかも。
フレーム&ラケット面
10クイックやツアーFみたいな厚めのフレームではなくオーソドックスなフレーム厚。ツアーに近い。グロメットホールも最下部まで溝が掘られていて空気抵抗が抑えられている設計。
塗装
フォルティウスなのでブラックベース。塗装はマットとグロスを上手く使いわけている。
イエローの差し色だけど、ツアーとは違う系統。軽さをイメージしているのかレモンイエローでもっと軽い黄色。ミズノのロゴや20という数字は金箔+パターンで高級感がある。
実打レビュー
後発だけあって5U系のラケットを研究してきてるなーと。個人的にライバルだと思うラケットはリーニンのAN7000Iとナノフレア800LT。
持った感じは少しヘッドに重みを感じるけど、実際の使用感はハンドリングもナイスでいい感じで仕上がっています。
パワー&トルク
バランスはヘッドよりだけど、スイングウェイトはイーブン〜ヘッドライト。フルスイングでもブレにくく普通にスマッシュが打てる。確かにツアーの4Uと比べると見劣りはするけど、5U系のラケットの中では厚めの打球感。個人的にはNF800LTの方がフルスイングした時のブレが少ない印象。
ディンクスマッシュだったり飛びついて打つような状況でもラケットの重さに引きずられずに打てる。
個人的に好きな点はドライブ。ツアーとはまた少し違うけど、硬すぎないけどシャッキリしているから、グッと押し込みながらも力抜けしない球が打てる。しかも軽いから微妙に遅れたななんて思ったシャトルも返せたりする。これは5Uの恩恵。
コントロール
ある程度ヘッドを感じられるから慣れればカットやリバースも普通に打ちやすい。クリアなんかはオートマティックにバシューンと飛んでいきます。
このしなりと軽さのおかげでスマッシュレシーブを簡単に高く返せる。ある程度の硬さがあるのでプッシュレシーブも安定してコントロール出来る。筋力がある男性が強めにプッシュレシーブすると若干暴れる感じはあるかもしれない。
ハンドリング
ダブルスメインの男性で5Uを使う人が増えてる理由はハンドリングが主な理由でしょうか。やっぱり軽さは正義。3Uだと遅れてしまうようなシャトルが5Uだと取りやすい。レシーブにしろドライブにしろ。
タッチは5Uのラケットの中でも中庸と言った感じ。ナノフレア800のような切れ味はないけど、遅くない。
管理人の一言
全体的にクセも少なくバランス良く仕上がっているラケット。ミズノらしい粘りのある打球感も健在だし、5Uにしては打ちごたえのある打球感に仕上がってます。クリアやスマッシュもボルトリックFBやアークセイバーFBなんかよりはずっと打ちやすい。
当たり前だけどパワースマッシャー系のプレイヤーにはお勧め出来ない。相手を崩していくようなスタイルだったり、シャトルを浮かせないようなタイプの人は使ってみると面白いかも。腕の力だけでも速度のある球も打てるし、軽いから操作感も悪くない。
全般的に言えばスマッシュ打ちたい女性プレイヤーや、筋力の少ない男性、中高年のダブルスプレイヤーなんかにもお勧め。敷居も低く使いやすいかと。
上級者男性向けの5U市場はまだまだ。だけど、軽いラケットは確かに短所もあるけど、ダブルスに限り確実にアドバンテージはあるなーと思ってます。これからも面白いラケットが開発される事に期待。