【ヨネックス】ナノフレア800 実打レビュー

2019年の9月頃に発売されたナノフレア800。見た目も使用感もナノシリーズらしい正統進化と言ったラケット。

3Uと4Uでバランスや打球感が異なっており、3Uはメンズシングルスでも使いやすいラケットになっています。それぞれレビューしていきます。

公式スペック&テクノロジー

公式の説明では男女共に上級者向け。確かに味付けは硬めなので初心者は厳しい。ナノレイシリーズに比べて大幅にガットの推奨テンションが上がっている

ナノフレア800 スペック1

ソニックフレアシステム

ナノフレア700でも採用されている。名前から言ってナノフレアシリーズ共通の設計なのかもしれない。フレーム下部と上部に違う強度のカーボンを使用して、弾きおよび強度が向上している。

ナノフレア800 スペック3

極細カミソリフレーム

凄い昭和なネーミング。普通に英訳をそのままカタカナにしてレーザーフレームで良かった気がするけど。「一般的な細フレーム」と表記している比較対象が不明だけど、フレームは細く空気抵抗が少なくなっている模様。

ナノフレア800 スペック2実測スペック

自分が所持している三本のナノフレア800を計測しています。ウェットグリップ (AC108)+VBS-66N (Victor) or ナノジー98に、Yonexアンダーラップを2周巻いてます。自分が使用しているラケットは全て元グリップを剥がしています。

バランスポイントはグリップエンドからの測定になります。

グリップ長は約210mm。

重量 86.8グラム(4U)
90.6グラム(3U)
バランスポイント 約306mm(4U)
約305mm(3U)
シャフト経 6.85mm前後
フレーム厚 (12時) 約9.1mm
フレーム厚(3時) 約9.5mm

重量

一般的なヨネックスの4Uと3Uと言った感じ。

ナノフレア800 レビュー7

ナノフレア800 レビュー8

シャフトの太さ

ウルトラスリムシャフト。一般的なシャフト径。シャフトにはナノレイシリーズで採用されていたナノメトリックが使われている。

ナノフレア800 レビュー2

フレーム&ラケット面

コンパクトフレームまではいかないけど、僅かに小さめのフレーム。使っててほぼ気にならない。徹底的に空気抵抗を減らすために微妙なエアロ形状になってたり、グロメットホールも内側に隠れる仕様に。

ナノレイ900と比較。ガットの張り方が関係しているけど、フレームの縦方向がほんの僅かに短い感じ。

ナノフレア800 レビュー3

ナノフレア800 レビュー6

ナノフレア800 レビュー5

塗装

ヨネックスのアーカイブから引っ張ってきた配色に現代的な要素を加えた渋いカラーリング。マット仕上げで高級感がある仕上がり。このカーボンチックなチャコールグレー?は渋くて素敵。

実打レビュー

ナノフレアの最大の特色はドライブ。前作のナノレイ800がドライブキングと名付けられていただけあって、今回はナノレイ800の特徴を更にブラッシュアップしてきた感じがします。

前作がドライブキングなら今作は「ドライブエンペラー」みたいな。中二的なネーミングセンスですいません。名称はさておいて、過去に自分が使ったことがあるラケットの中でも最高峰に鋭い球が打てる一本です。

パワー&トルク

4Uと3Uで大きく打球感が異なります。

3Uに関して言えばわりと重めのスマッシュが打てる印象。打球感は違うけどZスピードに負けない剛性がある。シャフトもパリッとしていて、3Uはバランスもイーブンからヘッドヘビー寄り。アストロクス88S, 100ZZのヘッド重め個体と遜色ないラケットもある模様。フレームの空気抵抗も少ないことから慣れればかなり速いスイングスピードでシャトルを打てる。細いフレームだから仕方ないけど、面の安定性はアストロクスシリーズほどは良くない感覚。

4Uはイーブンからヘッドライトと言ったバランス。上からの球の切れ味は鋭いけどヘッドの重さが足りず、面を安定させにくい。力を乗せにくいから重いスマッシュはそこまで期待できない。そもそも800を使ってスマッシュに期待する方が間違ってるかもしれない。4Uの方がバランス的にも重量的にも速いから、ディンクスマッシュや切り返しのドライブは鋭い球が打てる。

ドライブはナノフレア800の真骨頂。振りまけない硬さと弾きの良さで気持ちのいいドライブが打てる。フレームが繊細で弾きがいいおかげか、かなりコンパクトなモーションでもシャトルが走る。ネット前や相手を見てから打ち変えるような場面でも他のラケットより若干余裕が持てる感じ。

コントロール

ラケット感度は高くナノレイ譲りの繊細なフレーム。シャトルを触ってる感じがリニアに伝わってくる。弾きがかなり良くなってるから、カットやドロップは慣れるまで飛びすぎるかもしれない。

クリアーは4Uのバランスにしてはかなり飛ぶ方かと。700との唯一?の共通点かな。このフレームの細さでこの弾き感は凄い。3Uはバランスがヘッド寄りにあるから面も安定してクリアーの精度も悪くない。ナノシリーズらしい高音でシャトルが飛んできます。

ハンドリング

前述した通り速いです。振り抜きに関して研究して作られただけあるなと言った感じ。オーラスピード90Sもかなり速い方だけど、ナノフレア800はもっとシャッキリして金属感が付与された感じ。タッチは凄く速い。オーラスピード90Sより速い。

管理人の一言

往年のナノシリーズ好きも納得出来る一本かと。前作のナノレイ800は自分も愛用していたけど、前作の特徴を更に尖らせたラケット。

3Uと4Uで個性が変わってる点が前作と最大の違い。今作の3Uはヘッドライトではなく、どちらかというとイーブンからヘッドヘビーと言ったバランス。シングルスも視野に入れている感じがする。

4Uは前作より明らかに鋭さと弾きの良さが向上していて、タッチの速さは現存するラケットの中で随一かと。ダブルスの前衛でお勧め出来るラケットの一つ

3UはZスピードを使ってた人に触って欲しい。Zスピードほどソリッド感はないけど、しっかりした打球感とスイングスピードでZスピード並みもしくはそれ以上の速さを感じられるかと。

戦略的に4Uと3Uでバランスを変えてきた点は面白いけど、ヨネックスが作るヘッドライトの3Uもどんな感じか見てみたかった。3Uのバランスに近いラケットは結構存在してるから、他と被ってる部分が多くて800の個性が少し消えてる気がする。

連結グロメットに変えると打球感がまた変わるらしい。上位機種はどんなラケットになるのか楽しみ。

ヨネックス ナノフレア800

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です