【リーニン】AXFORCE80 実打レビュー

2021年にリーニンがラケットラインナップを大きく刷新。新シリーズであるアックスフォースの第一作目「AXFORCE80」をレビューします。

公式スペック

AXFORCE, BLADEX, HALBERTECHという3シリーズが新たに追加された。ヨネックスで言えば、アストロクス、ナノフレア、デュオラと言った感じ。分かりにくかった以前のラインナップとはうって変わってヨネックス追従へ路線変更。現行のラインナップはこんな感じ。

パワー

  • AXFORCE
  • TECTONIC

コントロール

  • HALBERTEC
  • AERONAUT

スピード

  • BLADE X
  • TURBO CHARGING
  • 3D CALIBAR

アックスフォースはヨネックスで言えばアストロクスと同じ方向性。数字の方向性も同じで、ヨネックスで言えば8番台のラケットを最初に出してきた。ヨネックスは7番台を始めに発表する事が多いから、ここら辺は少し違う。

発売当初はチェンロンがこのラケットのアンバサダーをしていて、後に渡辺勇大選手がAN9000CからAX80に変更している。ローケンユーもAX80の上にAX90の塗装したバージョンを使ってるというのは知られた事実。

このシリーズから、重量とグリップ規格を他社と共通に合わせてきた。AX80は3, 4, 5Uと3つの規格。3Uと4Uでは硬さが違うようで、3Uの方が硬いらしい。

実測スペック

元グリップ無し、アンダーラップを2重にして、トアルソンのウルトラグリップを巻いています。ストリングはM-S65Hを縦27.5ポンドで。

グリップ長200mm
重量(4U5)85.3グラム
バランスポイント約313mm
シャフト経6.8mm前後
フレーム厚 (12時)10.8mm
フレーム厚(3時)9.9mm

バランス

バランスポイントは高めだけど、実際の使用感はそこまでヘッドヘビー感は強くない。実際に公表のバランスポイントは4Uで302mm。ややヘッドヘビーと言った感じ。

シャフト

6.6ミリという今どきのシャフト径。素材は東レのM46。今までは選手モデルにしか使ってなかった素材だけど、今回からようやく市販品にも使われるように。

フレーム周り

典型的な76ホールのボックスフレーム。フレーム素材はトレカMXシリーズのM40X+その他のカーボン繊維。M40Xはナノフレア700なんかで使われている素材。フレームサイズはアストロクス77プロに比べると幅が小さめ。セミコンパクトとも言えるかな。

塗装

モノトーンをベースにピンクとオレンジの差し色で高級感がある。派手過ぎず、あきがこなさそうなナイスデザイン。フォントがアストロクスと同じ(似ている?)。それとエンドキャップはカーボン仕様。この次のモデル辺りから赤いキャップへ変更された。やっぱりカーボンの方が全然カッコいい。

実打レビュー

平均的なパワー系ラケットといった印象。フレームがやや小さめで振り抜きが◎。

パワー&トルク

始めに触った感じの第一印象は「普通に使える」。リーニンの市販品は一部を除いてほとんどのシャフトが一世代古く、良い意味でも悪い意味でもダルい感じは否めなかった。AX80はダルさも感じず、クセのない打球感で、今までのリーニンとは確かに違う。

シャフトはやや硬めだけど、しなりを感じられて、切れのいいスマッシュが打てる。この絶妙なバランスとシャフトの硬さは、時間をかけてセッティングを微調整したんだろうなーみたいな感じが伝わってくる。キレの良さはフレームが小さいって事も関係してるかも。細シャフトの特性が上手く生かされてる。

ただ、良くも悪くも何かに特化しているわけでもないし、他メーカーと異なる素材が使われているわけでもないから「こういう特徴があるんです」みたいにはならないかな。大きな欠点も無く、こういうやや硬めの平均的なラケットは意外と少ない。

テンポ

ラケットのタッチ感だったり、しなり感をテンポ=リズムみたいな感じで表現してるんだけど、タッチは中庸。繊細すぎず、鈍感すぎず。タッチは今までのリーニンみたいに、どんより感もなく遅くない。4Uはシングルスもしくはダブルスどちらでもいける。ヘッドも重すぎないし。

コントロール

単純に上から打つ場合はヘッドに重心があった方が安定しやすいと思う。シャトルのタッチも濁ってないし、クセも少ないからどんなショットも違和感なく打てる。余談だけど、体験版(デモバージョン)の方がシャフトがしなる感じがして、コントロールが付けやすい。ここら辺はストリングの変更で調整可能な範囲。

管理人の一言

アストロクスを意識して、最近のトレンドを盛ってきたラケット。リーニンの必死感が伝わってくる。正直な所やっぱりヨネックスとの距離はある。だけど、新たなリーニンの第1作目だけあって、打球感は一新されている。以前のリーニンの市場モデルにあったキレのないダルさや、持ち重り感は感じられない。特にこのAX80はセッティングを詰めて作られたラケットで、バランス良く仕上がってる。

ターゲットとしては、アストロクス77(Pro), 88D(Pro), プロじゃない方の99, ビクターのオーラスピード90K(2代目), グラビタス8.0, 8.5なんかが好敵手。

やや硬め、クセの少ないベーシックなヘッドヘビーラケットを探している人や、ヨネックスとは違うメーカーを使ってみたい人にお勧め。4Uはダブルスでも問題なく使えるバランス。フレームも硬めなので、基礎が出来ていない人にはお勧めできないので悪しからず。

選手モデル以外では、体験版とチェンロンのギフトボックスバージョンが存在している。体験版は製品版に先立って発売されたステッカー無しのデモバージョン。製品版よりシャフトが僅かに柔らかめ。チェンロンモデルはレビューをみる限りだと3.5U前後で、市場版より硬め(反発性が高め)の仕様らしい。実際にチェンロンが使ってた仕様かどうかは不明だけど。

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